Taylor Swiftと同い年の私は、いつもTaylorとともに成長し、大人になったような気持ちでいます。

彼女を初めて知ったのは私がちょうど大学に入学した頃。当時から父がやたらと推していた影響もあり、ナチュラルなカントリー調の楽曲スタイルとチャーミングで等身大な彼女自身の雰囲気に惹かれ、よく聴いていました。

当時は私も大阪に住んでいて、毎日大学に向かう2時間の電車の中で英語の勉強の為にアルバム「Fearless」の曲の歌詞を見ながら必死に(心の中で)シャドーイングをしたり、和訳を探しては歌詞の中のフレーズを暗記したりしていました。その頃から、私の人生のテーマソングは「Fearless」だと決めていました。

大学4年になる前に「Speak Now」がリリースされました。この頃にはTaylor Swiftの歌がすっかり自分の生活の一部になっていて、就職活動で東京に面接を受けに行く時も、部活の引退試合の会場に向かう時も、短期留学でオーストラリアに向かう時も、BGMはいつも「Sparks Fly」。

社会人になってからは、Taylor以外のたくさんの音楽を聴くようになりました。それでも、大事な商談に向かう時、転勤で大阪から東京へ引っ越す時、入社以来目標にしていた初めて海外出張でシアトルに向かう時に、自分ならこの場面を突破できる！と一番自分を奮い立たせてくれるのは、やっぱり彼女の歌でした。彼女の歌が私の人生の最も勢いのある時代の数々の大事な場面を間違いなく輝かせてくれていました。

30代になってそれなりに仕事をこなせるようになったり、一方で20代に頑張りすぎた結果体調を崩したりしたことで、夢や目標に向かってがむしゃらに走る自分よりも、スマートな自分を目指すようになりました。いつまでもキラキラしていたら恥ずかしいんじゃないかという気持ちも芽生え、何事にも全力で体当たりしていた20代の思い出が辛く感じる日もあり、Taylorの歌とはしばらく距離を置いていたと思います。

そんな日々で突然やってきた会社での新しいチャレンジの機会。乗り越えるには大きなジャンプが必要です。やってみたいという気持ちと、プレッシャーに負けそうな気持ち、失敗への恐怖感が自分の中でせめぎ合いをしていて、苦しい。そんなタイミングで、知人が行けなくなったからとチケットを譲ってくれたのです。それがつい先月のこと。私はこの巡り合わせには必ず意味があると直感して、もう一度Taylorの楽曲を聴き直し、ライブ当日に臨みました。

同い年の彼女が世界中からの様々な声やプレッシャーを跳ね除け、5万5000人の前で堂々と、今この瞬間に自分が信じている道をただ真っ直ぐに突き進んでいるのを文字通り目の当たりにしました。それは今の私にとって、何にも代え難いエネルギーになりました。

彼女はショーの中で「今ここにいるという選択をしてくれてありがとう」と言っていました。私は、ライブに行く選択をし、チケットが巡ってきた時にそのチャンスを逃さなくて本当に良かったと思っています。そのおかげで、やっぱり私の人生のテーマ曲はどの年代も変わらず「Fearless」なのだと、とても重要なことに気づくことができました。

Taylor Swift、日本に来てくれて本当にありがとう♪